不眠でお困りの方へ
現代社会では不眠に悩む方の頻度は極めて高く、その割合は日本人成人の4人に1人※です。年齢とともにその数は多くなり、どの年齢層でも女性に多く見られます。
不眠の原因には大きく分けて次の5つの原因があります。
- 体の不調による不眠
痛み、かゆみ、咳、呼吸困難、頻尿などによるもの
- 環境による不眠
騒音、光、時差ぼけなどによるもの
- ストレスによる不眠
心的外傷体験、配偶者の死、仕事の悩みなどによるもの
- 精神疾患による不眠
うつ病、不安障害などによるもの
- 薬による不眠
ステロイド、インターフェロンなどによるもの
原因不明の不眠もよくみられ、これは原発性不眠症と呼ばれます。
まずは、以下のように日常生活を見直してみましょう。
- 朝は同じ時間に起きる。
- 朝の光をよく浴びる。
- 3食きちんと取り軽い運動を心がける。
- 昼寝は15分以内にする。
- 睡眠時間にこだわらない(日中眠くなければ大丈夫)。
- 就寝前に刺激物(カフェインやタバコ)をとらない。
- 就寝前にスマホは触らない。
- 眠くなってからベッドに入る。
よくある行動で良くない行動は、眠れないのでお酒を飲み眠ることです。お酒には入眠作用はあるものの、全体的な睡眠は浅くなります。そのため、十分な睡眠はとれません。また、お酒を飲んだ翌日はだるかったり、下痢をしたりし、体力を消耗します。
当院では、まずしっかりと症状やきっかけとなった出来事などを伺います。その上で、不眠症の原因などについて丁寧に説明し、ひとりひとりの状況に合せて快適な睡眠がとれるように一緒に考えていきます。
参考文献
※ 標準精神医学第6版 医学書院 P443